WEBサイト・ホームページの運用に欠かせないCMS(Content Management System)。今やブログだけでなく、企業ホームページ用のサイトにも導入されるようになり、WEBサイト運用の上でなくてはならないシステムです。
この記事では、CMSの選び方や特徴、企業ホームページでCMSを利用する意味など、WEBサイト完全初心者がCMSについて徹底理解できるよう解説します。
目次
そもそもWEBサイトとは
WEBサイトと呼んだり、サイトと呼んだり、ホームページ(HP)と呼んだり一体何が正しいのか、わからないという声を見かけます。まずはその違いについて解説します。
一般的に言われる「ホームページ」は、2種類の使い方をされています。
- あるWEBサイトのトップページのこと
- 企業や団体の情報を掲載している、公式WEBサイトのこと
違いの分かりにくさは、この2つの意味を混同して使われているためです。主に企業や映画の「ホームページはこちら」などは後者の意味です。ホームページ以外のWEBサイトとして、
- ECサイト:商品販売用のWEBサイト
- BLOGサイト:このサイトのような記事を公開するWEBサイト
- WEBアプリケーション:WEB TwitterなどのWEB上で動くサービス
のような種類が挙げられます。これらが1つずつ公開されていることもあれば、下層ページ("example.com/blog/"など)でブログ機能が公開されている場合もあります。
"ホームページ(HP)"は企業や団体が決めたWEBサイトが"ホームページ"となる少々曖昧な定義であると言えます。この記事では、以下WEBサイトと書いたとき"ホームページ"も含まれると解釈してください。
CMSとは
CMS(Content Management System)を一言で説明するなら、WEBサイトは運用しやすくなるシステムと言えます。WEBサイトは、HTML/CSS・JavaScript・PHPなどのコーディング言語を使用して構築されています。
このようなプログラミング知識がなくてもWEBサイトを作れる、のような説明をされることもありますが、知識がある人にとってもメンテナンスや機能の追加などがしやすいシステムであるため利用します。
CMSの機能を区分すると
- サイトのコンテンツの作成機能
- サイトデザイン管理機能
- システム管理機能
- サイト表示機能
のように分けることができます。「サイトのコンテンツの作成機能」のみを利用する場合、コーディング言語の知識がなくても利用することができます。この機能の区分に職業を割り当てる場合以下のようになります。
機能 | 職業 | 必要最低限の知識 |
サイトのコンテンツの作成機能 | WEBライター | 特になし |
サイトデザイン管理機能 | WEBデザイナー | HTML/CSS |
システム管理機能 | WEBプログラマー | PHP、JavaScript |
サイト表示機能 | 上記の機能を基にCMSが表示 |
このように機能が分離されていることで、カスタマイズ・管理がしやすいのがCMSの大きなメリットと言えます。
CMSの種類
CMSは、「自分の用意したサーバーにシステムをインストールするタイプ」「CMSサービスに登録するだけで利用できるタイプ」の2種類に区分できます。
「自分の用意したサーバーにシステムをインストールするタイプ」は、オープンソース(無料で公開されている)システムと、プロプライエタリ(ライセンス料を支払う必要がある)システムに分かれます。
「CMSサービスに登録するだけで利用できるタイプ」は、一般的にSaaS(Software as a Service)であり、クラウドベースのCMSです。サービスによって料金や機能が大きく変わります。
オープンソースCMS
オープンソースCMSは一般的にデザインや細かい機能(SEO対策やセキュリティ対策など)を自分で構築する必要があります。サーバーやドメインを用意して、必要なファイルをアップロードする必要があります。サイトの開発は、オープンソースのコミュニティが開発したプラグインやテーマを利用することで、コーディング知識は最小限で利用することも可能です。
WEB制作会社が利用する場合は、保守性や機能性を理由にオープンソースCMSを利用することが多いです。
最もメジャーとも言えるCMS「WordPress」はオープンソースCMSです。他にもEコマース(ネットショッピング)用WEBサイトの、ECサイト特化のCMSである「EC-Cube」のようなサイトの種類に特化されたCMSも公開されています。
プロプライエタリCMS
プロプライエタリCMSは、一般的に利用料金が必要になるCMSです。オープンソースCMSとの違いは、提供元のその他サービスと連携しやすいことや、サポートサービスの充実性です。
プラグインなどを入れることなく、セキュリティ面やEコーマス機能が準備されていることも多いのも特徴です。
Adobeの「Adobe Experience Manager」などがあります。
クラウドベースのCMS
「Wix」や「Shopify」のようなクラウドサービスを利用するCMSです。一部機能までなら無料で使用することができるサービスもありますが、一般的にはドメインを使用料や有料サービスを利用します。
サイトデザインテーマもドラッグアンドドロップでカスタマイズできる機能を展開しているサービスが多く、Eコマース機能なども用意されています。
クラウドベースであるため、記事の数が多くなるとページ表示速度が低下する可能性があることや、SaaSによってはデザインのカスタマイズがほとんどできないこともあるので、導入前に調べることが重要です。
SEO最適化もサービスによっては可能性もあります。
WordPressについて
世のWEBサイトの43%がWordPressを利用しており、CMSを使用しているWEBサイトの割合だと63%がWordPressを利用しているという調査結果があります。(参考:w3techs.com)
WordPressが人気の理由は、そのシェア率とカスタマイズ性の高さであると考えられます。元々WordPressはブログサイト用のCMSですが、今はECサイトとしてや、WEBサイトのニュース項目の一部分だけの利用などの使い方も可能です。
企業公式WEBサイトがWordPressを利用する理由
企業のWEBサイトにブログ機能は必要ないと考えの方も多い印象です。ですが、SEO対策を考えるとWordPressの導入によって大きなメリットがあります。
SEO対策はタイトルやコンテンツにキーワードや含めることが有用とされますが、実際には定期的なコンテンツを更新し、訪問者に正しい情報を提供することが重要です。WordPressではサイトコンテンツを更新する上でコーディング知識を必要としないので、必要に応じて最新のコンテンツに更新しやすくなります。
また、SEO対策以外でも、NEW項目や従業員情報のコンテンツなど、定期的に更新・追加・削除する項目はWordPressの利用で効率化することができます。企業の信頼性を高める重要なコンテンツです。
WordPressを利用するときの注意点
WordPressは簡単にインストールすることができますが、初期状態ではログイン画面に簡単にアクセスできることや、コメント機能に攻撃の脆弱性などセキュリティ上の問題があります。
プラグインを利用することや、テーマに対策となるコードを記述するなど、必ずセキュリティ対策をしてください。
まとめ
今回はCMSについて解説しました。一度そのCMSで運用を始めると、別のCMSに移行することは困難になります。多くのCMSの中から作るWEBサイトの条件に合うシステムを選ぶことが重要です。
WordPressやWEBサイト制作についてお困りのことがありましたら、ぜひお問い合わせからご連絡ください。